声かけ・説明

お口はプライベートなところ。
いきなり触ろうとすると、口腔ケアへの拒否が強くなってしまうの。

口腔ケアを行う前には、必ず「今から口腔ケアをします」という説明が必要です。

どうして説明が必要なの?

口腔ケアってなーに?

お口はとても敏感な器官です。 なんの説明もせずに、いきなり口腔内に触れてしまうと、 口腔ケアへの拒否がより強くなります。
お口というデリケートな場所に触らせていただくということを 思い出して、高齢者と接してみてください。
口腔ケアも介助と同じ「させていただいている」という気持ちで行えば その気持ちが伝わったように、すんなりと口腔ケアができてしまったりするものなのです。

口腔ケアをしやすくするために

お口を触らせていただくための準備が上手くできていると、 口腔内に歯ブラシなどの器具もスムーズに入り、 ケアしやすい状態が確保、そして維持できます。 つまり、短時間で効果的な口腔ケアができるようになるのです。
「口腔ケアのための準備ができているお口」とは、 十分にお口が開き、口腔内はある程度湿り気があって、 誤嚥しない姿勢が確保できており、自発的に口が開く状態が理想です。

ゆっくりと声をかけて、説明をする

口腔ケアってなーに?

まずはリラックスしていただくために ケアをする方の周りを流れているゆっくりとした時間に身を任せて、 ゆっくりとした動作と言葉で、普段より大きな声で話すように心がけます。
「こんにちは!歯磨きに来ました。今日はいいお天気ですねぇ~」
まずは挨拶と、歯磨きに伺ったという目的をお話します。
「そういえば今年は何年でしたっけ?来年は?」
他愛もない会話でコミュニケーションをとりながら その日の心身の状態を確認します。
気持ちのよい口腔ケアを受けていただくために、会話はとても大切な潤滑剤です。 会話は、お口のケアとは関係がないようで、 実はスムーズな口腔ケアへの1つのポイントなのです。


確かにぼくもいきなりお口に触られたら、すごくびっくりするなぁ。

口腔ケアをしなくちゃって思うあまりに、コミュニケーションがおろそかになってしまうのは、すごくもったいないことだと思うの。お口を開いてもらうためには、まずは心を開いてもらうことが大切なの。