粘膜のケア

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STEP3 かさぶた等の対応

かさぶた

お口の中のかさぶた
お口の中の「かさぶた」とは、本来はがれ落ちるはずの粘膜が硬く乾燥してこびりつき、古い粘膜が厚い層となったものです。細菌が多く、不衛生な状態です。

舌苔

舌苔
舌苔(ぜったい)とは、舌に付く細菌やだ液成分、食べかすなどの汚れの集まりです。舌は動きとだ液、摩擦によって粘膜の新陳代謝を繰り返します。

乾燥の改善

ブクブクうがい
お口の中が乾燥していると、口腔ケアをスムーズに行うことができません。痛みによる口腔ケアの拒否につながるばかりか、出血などによる感染のリスクも考えられます。

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かさぶた

生まれ変わるはずのお口の中の粘膜が残ってしまっている状態、これが「かさぶた」です。

お口の中の「かさぶた」とは

お口の中のかさぶた
お口の中の「かさぶた」とは、お口の中の粘膜が上手くはがれ落ちないために硬くなり、 乾燥によりこびりついてしまった古い粘膜の厚い層のようなものです。はがれ落ちるはずの粘膜が残っており、細菌が多く不衛生な状態です。粘膜は新陳代謝を繰り返しており、古くなった粘膜はお口の持つ自浄作用により少しずつ洗い流されます。
しかし、だ液が十分に分泌されず、自浄作用が正常に機能していないと、古くなった粘膜は洗い流されることなくお口の中にとどまり続け、乾燥して硬くなり、それが積み重なってやがて層になっていってしまうのです。
無理にかさぶたをはがそうとすると、かさぶたに付着している粘膜まで一緒にはがれてしまい、出血の原因となります。

かさぶたのケア方法

用意する器具

次の器具を用意しましょう。

  • 保湿剤(必要に応じて)
  • マウスウォッシュ(必要に応じて)
  • スポンジブラシ、口腔ケア用ウェットティッシュのいずれか
それぞれの器具の使い方については、「ケアに適した器具」で詳しくご紹介しています。ぜひご確認ください。

かさぶたのケア方法

お口の中のかさぶたのケアは、次のようにして行いましょう。

困ったときには無理せず、歯科医師・歯科衛生士に相談しましょう。

保湿の方法

  1. ブクブクうがい
    ブクブクうがいができる方には、ぜひ、おこなっていただきましょう。水のほか、うるおい効果のあるマウスウォッシュを使ってもいいでしょう。ブクブクうがいは「保湿」ページで、ご紹介しています。
  2. 保湿剤
    ブクブクうがいが難しい方の場合は保湿剤をお口の中に多めに塗布し、10~20秒おき、かさぶたをふやかします。
  3. 液だの分泌を促す
    保湿をおこなった後は、お口のうるおいを保つためにだ液の分泌を促しましょう。だ液腺マッサージ、舌やお口の体操などが効果的です。
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POINT

お口の中のかさぶたは、適切にケアすることが大切です。

だ液が出にくくなったり、お口のにおいもしてくるし、食事や会話とがむずかしくなったりしてしまうの。保湿をしっかりとおこなって、かさぶたがはがれ落ちる状態をつくることが大切なのよ。
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舌苔

舌苔のケアは、多くの効果が期待できます。

舌苔とは

舌苔
舌苔(ぜったい)とは、舌の表面につく白っぽい汚れのことで、細菌やだ液の成分、食べかすなどが集まってできています。健康な舌はピンク色ですが、疲れていたり新陳代謝がうまくいかないと、舌に舌苔がつきやすくなります。

とくにご高齢の方では抵抗力が低下しているため、舌苔に含まれる細菌が増えると「誤嚥性肺炎」につながる危険が高まります。
そのため、全身の健康を守るためにも、舌苔の正しいケア方法を身につけることが大切です。

舌ケアの目的と効果

舌は、ケアをすることに大切な意味があります。舌ケアには以下のような目的があります。

  1. お口の中の食べかすや細菌を取り除く
  2. 誤嚥性肺炎の予防
  3. 口臭の改善
  4. 味覚の改善
  5. だ液の分泌を促す
  6. 口腔リハビリの効果 


「舌のケアはむずかしい」「なかなかきれいにならない」と感じている方は多いようです。
舌のケアは、短時間ですませ、痛みや不快感がないように続けていくことが大切です。
毎日少しずつ、まずは2週間を目標に続けてみましょう。きっと、変化を感じられるはずです。

舌苔のケア方法

用意する器具

次の器具を用意しましょう。

  • 保湿剤
  • マウスウォッシュ(必要に応じて)
  • スポンジブラシ、口腔ケア用ウェットティッシュ、 舌ブラシのいずれか

それぞれの器具の使い方については、「ケアに適した器具」のページでご紹介しています。
ぜひご確認ください。

舌苔のケア器具

舌苔のケア方法

舌苔のケアは次のようにして行いましょう。

「おえっ」となってしまう嘔吐反射が強い場合は、無理に奥までケアせず、できる範囲で行います。舌を出して息を吐いたり、声を出したりすると、嘔吐反射が和らぐこともあります。力を入れて舌をこすると傷める原因になりますので、一度にすべて取り除こうとせず、毎日少しずつケアをしていきましょう。また、乾燥がひどかったり、感覚が敏感になっている場合には、傷ができやすく、ケアの際に痛みを感じることがあります。傷ができてしまった部分は、2~3日ほどふれず自然に治るのを待ちます。傷からの感染リスクもあるため、気になることがあれば歯科医師や歯科衛生士に相談してください。
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POINT

舌のケアは、痛みや不快感がないように続けていくことが大切です。

歯ブラシでも舌のケアはできるのよ。わたしたちが使う分にはとてもいいのだけど、ブラシの毛が痛いと感じる方もいるから気をつけて選んでほしいなって思うの。
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乾燥の改善

お口の乾燥は、保湿をして長期的に改善していきます。

乾燥の改善とは

ブクブクうがい
お口の中が乾燥していると、口腔ケアをスムーズに行うことができません。痛みによる口腔ケアの拒否につながるばかりか、出血などによる感染のリスクも考えられます。
次の方法で、十分な保湿を心がけましょう。
お口の機能が思うようにいかないからといって、使わずにふれないでいると、お口の機能がさらに低下してつらい症状がひどくなることもあります。お口は「動かす」だけでなく、「ふれる」ことも大切な刺激になります。
少しずつお口のケアを続けていくことで、お口のうるおいが増え、機能も回復していきます。また、だ液が十分に出るようになるまでは、保湿剤をうまく使ってお口のうるおいを保つことも大切です。

ひどく乾燥している方の口腔ケア

お口の乾燥が進むと、食べたり飲んだりすることが難しくなるだけでなく、口臭が強くなったり、声がかすれて話しづらくなったり、痰が切れにくくなるなど、さまざまなお口の機能が低下してしまいます。
口腔乾燥が気になるときは、まず十分な保湿が大切です。「たっぷり保湿からはじめて、最後はうっすら保湿」というように、保湿を意識した口腔ケアを心がけてみてください。

たっぷり保湿

口腔ケアをはじめる前には、まず「たっぷり保湿」を心がけましょう。
保湿剤などを使って、お口の中にしっかりうるおいを与えてからケアをはじめることが大切です。
お口の中にふれたときに痛みを感じる場合は、それ以上刺激しないようにしましょう。
スポンジブラシなどで、ケアをしているときに強い痛みを訴える場合は、無理に粘膜にふれず、歯科医師や歯科衛生士の指示に従い、ブクブクうがいを続けるようにしましょう。

ブクうがいの方法

ブクブクうがいを行う際は、保湿効果の高いマウスウォッシュ(原液または2~3倍に薄めたもの)を使って、1日3回を目安に行いましょう。お口の乾燥が気になる場合は、2時間ごとにうがいをすると効果的です。うがいをするときは、ほほをしっかり動かしながら、お口の中で「ブクブク」と洗いましょう。毎回時間を確保するのがむずしい場合は、歯科医師や歯科衛生士に相談し、自分ができる範囲で取り組んでください。
ブクブクうがいの詳しい方法については「保湿」のページをご覧ください。

うっすら保湿

口腔ケアの後には、「うっすら保湿」を心がけましょう。
保湿剤はたくさん塗りすぎず、必要な分だけ使うことが大切です。乾燥がひどい場合に保湿剤をたっぷり使いすぎると、お口の中で固まってしまい、次のケアのときに、またその固まりを取ることからはじめることになります。保湿剤を適量にとどめ、あわせて保湿効果の高いマウスウォッシュを使った口腔ケアやうがいも取り入れましょう。

まずは歯科医師・歯科衛生士に相談を

口腔ケア
乾燥したお口の中をケアするときは、いきなり保湿剤を塗ると痛みが生じたり、粘膜が傷ついて出血することがあります。

出血は感染症のリスクにつながることもあるので、無理にケアするのは避けましょう。
「口腔ケアがむずかしい」「口腔ケアの方法に迷う」と感じる場合は、歯科医師や歯科衛生士などの専門家に相談することをおすすめします。
それぞれに合ったケアの方法や道具を工夫することで、痛みや不快感の少ない、安全な口腔ケアを目指しましょう。

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POINT

はじめは「たっぷり」ケア後は「うっすら」と、保湿を行います。

保湿剤をつけすぎて固まってしまうと、だ液がますます出にくくなってしまうの。口腔ケアの効果を維持させるためにも、適切な量を使うように心がけてね。
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